お茶の分類は、摘み採った茶葉の発酵度合いによって、大きく3つに分類することができます。(不発酵、半発酵、発酵)
日本茶(緑茶)は茶葉の発酵がされていない不発酵茶です。中国でよく飲まれているウーロン茶は半発酵茶、ヨーロッパなどでよく飲まれている紅茶は発酵茶になります。
日本茶は不発酵のために、お茶本来の鮮やかな緑色をしています。中国茶や紅茶は発酵過程を経ているために、濃い茶色や紅茶特有のうす茶色をしています。
実は、日本で生産されているお茶のほとんどはこの緑茶で、生産地としては静岡と鹿児島がその多くを占めています。特に静岡はお茶処として全国的にも有名ですよね。
日本茶といっても、その種類は豊富にあります。その中でも、普段私たちがよく耳にする馴染みのある日本茶を中心に、いくつか紹介したいと思います。
前茶(せんちゃ)は、私たちが普段「緑茶」として認識している、もっともポピュラーな日本茶です。前茶にはビタミンCがとても多く含まれています。ビタミンCには免疫力を高めたり、抗酸化作用により若々しさを保つ効果があるとされています。また美肌効果(コラーゲンの生成促進や肌荒れの防止)があることでもよく知られています。
日本が長寿国であることと、日本人が緑茶を好んで飲んでいることは、意外に関係があるのかも知れませんね。
玄米茶(げんまいちゃ)は、炒ったお米の粒と煎茶や番茶(別名晩茶といい、収穫時期の遅いお茶のこと)などをブレンドした、とても香りの良いお茶のことです。
ほうじ茶(ほうじちゃ)は、前茶や番茶、茎茶を強火で炒ってできたお茶のことです。強火で炒ることにより、独特の香りを引き出し、ほうじ茶特有の褐色が生まれます。また、高温によって苦みや渋みの成分であるタンニン・カテキンが分解され、お茶の中でも非常に飲み易いのが特徴です。お茶の渋みが苦手という外国人にも比較的好評なのが、このほうじ茶です。
玉露(ぎょくろ)は前茶の一種ですが、栽培方法に手間が加えられているために、高級なお茶として位置づけられています。収穫の20日ほど前から茶葉に被覆をし、直射日光を遮って育てられます。日光を遮ることで旨味成分であるアミノ酸が増加し、独特の甘みと香りのあるお茶に仕上がります。
抹茶(まっちゃ)といえば、アイスクリームや和菓子、茶の湯(茶道)で用いられることで馴染みのある、粉末状のお茶のことです。お茶の葉を石臼で挽くことで、粉末状にしています。飲料として飲む場合には、それにお湯を加えて飲みます。
ほかの日本茶と違って、茶葉をそのまま口に含むことになるので、茶葉本来の味わいを楽しむことができます。
宮内庁御用達のお茶について、私の知っている納入業者を紹介します。
京都市内に店を構える京銘茶の老舗。創業は享保2年(1717年)と歴史のあるお店です。「一保堂」の屋号は、弘化3年(1846年)に山階宮(やましなのみや)より賜ったもの。写真は人気の煎茶「正池の尾」、玉露「鶴齢(かくれい)」の銘茶詰め合わせセット。
静岡茶を中心に、京都宇治・九州八女などのお茶も取り扱っています。創業は昭和8年(1933年)と比較的新しいですが、創業期より宮内庁へお茶を納入しています。
日本最大級の流通規模を誇る楽天市場・アマゾンの、日本茶の売れ筋・人気ランキング情報です。楽天市場では、静岡茶・掛川茶・牧之原茶など静岡県の日本茶が好評です。ほうじ茶も結構売れています。アマゾンでは、煎茶の湯呑セット・産地飲み比べセットなどギフト向けも揃っています。