昭和2年(1927年)創業の婦人帽子店。パリ、アメリカで最先端のファッションを学んだ筒井光康氏が帰国の後、店を開きました。創業当時から話題を呼び、周囲の大使館や、伏見家、秩父宮家など各宮家の御用を受けるようになりました。
昭和9年(1934年)には皇太后良子さまの御用を承るようになり、以後、宮家の御用として、皇居美智子さま、皇太子妃雅子さま、秋篠宮紀子さまの御用も承りました。皇室御用達として、多くの皇族の方々に愛されてきたブランドです。
昭和23年(1948年)の洋傘店。皇室から最初のご用命があったのは昭和40年(1965年)、上皇・上皇后両陛下が、ご成婚後初の東南アジア旅行に出発される際に、美智子さまのパラソルの手元をお作りしたことに始まります。現在でも宮内庁へ公式行事で使う傘を納入しており、皇族の方々がその際お使いになる傘は「黒」と決まっているそうです。
ハンドメイドにこだわり、現在も少数生産の良質な傘を作り続けています。少しお値段が張るのは、そういった職人のこだわりの証でもあります。
明治7年(1874年)創業の鞄専門店。創業当時、バッグのようなものは日本にはなく、風呂敷やきんちゃく袋を持ち歩くという時代でした。初代の谷澤禎三氏が本格的に西洋バッグの制作を始め、「鞄(かばん)」という文字を考案しました。それが明治天皇のお目に止まり、「何と読むか?」との御質問を受け、これをきっかけに「鞄」の字が全国に広まったと伝えられています。
宮内庁へは明治時代から納入しており、上皇陛下、天皇陛下が旅行鞄として御利用もされました。
明治18年(1885年)創業のネクタイ専門店。宮内庁御用達になったのは戦後のことで、銀座のみゆき通りにお店があった関係から、お店の前をよく通る陛下の目に止まったことから始まるそうです。現在においても各宮家の方々の御用となっているとのこと。
銀座田家はデザインから製造、販売まで一貫して携わっています。また品質を守るため、デパートへの出店や卸売は一切やっていないそうです。
文政6年(1823年)創業、京扇子の老舗。ばいせんあんと読みます。扇子は平安時代の京都を発祥とし、宮脇賣扇庵は、代々より扇子だけを作り続けている京扇子のトップブランドです。
宮脇賣扇庵と宮内庁との関係は、皇居美智子さまが宮脇賣扇庵の扇子をこよなく愛していたことから始まります。また、紀宮さまが七五三のお祝いのときには、宮脇賣扇庵の扇子をご所望されたといいます。
宮脇賣扇庵の京扇子を求めて、はるばる遠方から足を運んでくるお客様も居り、その人気の高さが窺えます。