宇治を産地とする京銘茶を扱う老舗で、創業は享保2年(1717年)。元々「近江屋」を名乗っていましたが、弘化3年(1846年)に山階宮(やましなのみや)より「茶、一つを保つように」と「一保堂」の屋号を賜りました。
京都御所に近かったこともあり、一保堂茶舗の扱う良質なお茶は、皇室の御用達となりました。
写真左の煎茶「正池の尾」はすっきりとした中に、ほのかな甘みを味わえます。右の玉露「鶴齢(かくれい)」は玉露独特のうまみを味わえます。
静岡茶を中心に京都宇治、九州八女などのお茶を扱う日本茶の製造販売店。創業は昭和8年(1933年)。特に静岡茶を製品の主力としており、静岡県富士宮市には専用の製茶工場を持ちます。
創業期より宮内庁御用達業者として皇族方が召し上がるお茶を納め続けています。現在では百貨店との取引も活発となっています。
写真の「銘茶」は静岡茶と宇治茶の煎茶になります。味(色)の静岡、香りの宇治を贅沢に楽しめる煎茶セットです。日本茶のほか、抹茶サブレ、抹茶フィナンシェといった焼菓子もお買い求めできます。
昭和12年(1937年)創業。陸海軍の御用品としてコーヒーを納めていた経緯から、宮内庁御用達となりました。
平成8年(1996年)に直営コーヒーショップ「ニコスコーヒー」を開業。淹れ立てのコーヒーをその場でいただけます。また、新鮮なコーヒー豆も購入することができます。
写真のロイヤルブレンドコーヒーは、皇室に納めているコーヒーに最も近い味わいで、まろやかなコクと芳醇な香りが特徴です。皇室御用達のコーヒーで、ちょっぴり優雅な朝を迎えてみてはいかがでしょう。
明治22年(1889年)創業。数百年の歴史を持つ店が多い中では、比較的新しい酒造店です。
宮中の祭祀や儀式に日本酒は欠かせないもので、日本盛の純米吟醸酒「惣花(そうはな)」は御用酒筆頭として、大正天皇、昭和天皇の即位式をはじめ、上皇・上皇后両陛下、天皇・皇后両陛下のご成婚の折にも納入されています。
「惣花」は「甘味、酸味、辛味、苦味、渋味」のバランスが良く飲みやすい日本酒。一般に流通してしている「惣花」も、皇室に納入しているものと味・成分が変わらないとのこと。
万治2年(1659年)創業。徳川4代将軍家綱の時代に、嘉納家が神戸の御影にて清酒の醸造を開始したところから始まります。この「嘉納」姓は約600年前、御影沢の井戸の水で酒を造り、これを後醍醐天皇に献上したところ、ご嘉納になったので嘉納の姓を賜ったとされています。
灘の酒は江戸っ子に「下り酒」として人気を博し、生産高が飛躍的に増えました。その中で特に愛されたのが嘉納家の酒だったといわれています。
大正4年の大正天皇御大典の御用酒を拝命し、同7年には宮内庁御用達を拝命。さらに昭和3年の昭和天皇御大典の御用酒をも拝命する栄誉を賜りました。
文政元年(1818年)創業。元々は日本酒の酒造をしていましたが、明治中期頃ワイン醸造に取り組み始めました。明治38年に宮内庁の陸軍御用達として「九重ジャパン」を納入するまでに至りました(現在は取り扱っていません)。
スズラン酒造のワインはすべて自社農園で収穫したものを用いているので品質が安定しています。また、ワイン工場見学や試飲、ブドウ畑の収穫体験もできます!
明治18年(1885年)、降矢徳義がルミエールの前身である降矢醸造場を創立。降矢徳義は若くして孝明天皇より従五位下朝臣丹波守を賜り、京都守護職の松平容保(会津藩主)とともに禁裏を守護していたと伝わります。
明治42年には白瀬中尉の南極探検隊に資金と白葡萄酒を提供。2度に渡る赤道通過にも品質が変わらなかったという感謝状を贈られています。大日本帝国陸軍・海軍の御用を承り、大正7年には宮内庁御用達を賜りました。
ワイン工場見学や定期イベントを開催しており、また上記紹介のスズラン酒造工業とも所在が近いため、一緒に訪れると良いかもしれませんね。