皆さん鯉(コイ)は食べたことがありますか!?
現代の食卓には珍しくなってしまった鯉料理ですが、遡れば石器時代より鯉食の歴史が存在していたようです。江戸時代にも盛んに鯉は食され、おいしい鯉料理を出すお店が沢山存在していました。
遠洋漁業が発展した現代では豊富な魚を食べることができるので、わざわざ川魚の鯉を食べる機会も減ってしまいましたが、現在でも正月などお祝いの席で鯉料理を出す文化は存在しています。山形県では、正月・お盆・結婚式によく鯉料理が出されるようです。
(鯉は、山形県米沢市の特産品)
鯉を食べた人の中には「独特の臭みがある」などの感想を述べる人が居ます。鯉は川魚なので、泥水で育ったものなど水質によっては独特の臭みを持つようです。
よく動画配信者が「ドブ川の鯉を釣って食べたら臭かった」なんて感想を述べたりもしますが、それは当たり前のような気もしますね。
鯉料理を出すお店では、水槽に移し替えて泥抜きをしっかり行い、調理工程にも気を配っているようです。
昔から食されている食材なので、昔はもっと清流が多かったのかな?
鯉こく・鯉料理は、宮中の祝賀会で食されるお祝いの食事です。天皇陛下(上皇陛下)の誕生日には、毎年国内外のVIPを招待して祝賀会が開催されます。
その午餐会(ごさんかい)に出される料理を「宮中三大儀式・天皇陛下祝賀賜饌料理」といいますが、この際に鯉こく料理が出されています。
(鯉こくとは、輪切りにした鯉を味噌で煮込んだもの)
嘉永2年(1849年)創業の「鯉の宮坂」。天皇陛下(上皇陛下)の誕生日を祝う祝賀会で、鯉料理を毎年納入(東日本大震災以前まで)している。また秩父宮家、高松宮家とも縁のある鯉料理店。
宮坂で出される「鯉こく」は、白味噌を使って長時間煮込まれる上品なもの。柔らかく煮込まれた鯉は、骨まで美味しく頂けるという。天皇陛下祝賀賜饌料理で出さる鯉こくにも、白味噌が使われる。
しっかりと煮込まれた鯉の甘煮。ずっしり肉厚な鯉が食欲をそそる。清冽な地下水で約3週間餌止めと泥抜きを行い、川魚特有の泥臭さがないことが特徴。至高の逸品です。