寛正6年(1465年)創業の老舗蕎麦処。菓子屋として創業しましたが、次第に蕎麦処としても有名になりました。江戸時代の頃から御用そば司(当時の宮内庁御用達)として、宮中に蕎麦を作りに伺うようになりました。現在でも皇室の方が京都にいらっしゃる折には、主人自ら出向いて蕎麦を作るそうです。
建物も明治40年頃からのもので、ひっそりとした木造建築のお店は歴史と赴きを感じます。また、おいしい蕎麦菓子をお土産として購入することもできます。
明治37年(1904年)創業のフランス料理店で、京都にあるフランス料理店で最も歴史のある老舗です。昭和天皇御大典の時、お食事の御用意をして以来、皇族の方々が京都にいらっしゃる時には洋食担当としてご指定されてきました。チャールズ皇太子(現国王)とダイアナ妃(当時)、エリザベス女王も京都ご訪問の折、その味に大変喜ばれたそうです。
高級なイメージが先行してしまいますが、値段もお手頃で、ランチは4000円前後から、ディナーは8000円前後から選ぶことができます。皇室御用達のフランス料理を、良心的なお値段で楽しめるのが嬉しいですね。
寛永年間(1624~1644年)創業の京料理店。石田三成の軍師として知られる島左近の邸宅跡に茶店を開いたのが始まりといわれています。料理店としての名が高くなったのは、五代目が青竹の料理を考案した頃からで、明治時代には宮内庁御用達となってますます名が知られるところとなりました。
「一見さんお断り」ではありませんので、京料理に憧れる人には親しみやすいお店です。完全予約制ですので、事前に連絡が必要です。
滋賀県の郷土料理「鮒(フナ)寿し」を扱う老舗で、創業は天明4年(1784年)。昭和天皇や上皇陛下もその味を絶賛され、よくお召し上がりになったそうです。
多くの著名人も食され、作家の遠藤周作も魚治の鮒寿しを愛されたそうです。料亭「湖里庵」の名は、遠藤周作先生からいただいたもの。琵琶湖に面した料亭「湖里庵」では、鮒寿し懐石・近江懐石が楽しめます。
写真の鮒寿し甘露漬は、ほのかな甘味があって初めての方にもおすすめです。
文久元年(1861年)創業の江戸前寿司店。現在店を構える九段下は皇居のすぐそばに位置しており、上皇陛下が皇太子でおられた頃、赤坂御所からの出前依頼を受け、何度もお届けに伺ったそうです。また、当時の殿下のお好みは平貝だったようで、必ず平貝をいれていたそうです。
お昼にはランチも楽しむことが出来ます。江戸前寿司の老舗として、伝統の味を今でもしっかりと守っています。
鰻(うなぎ)割烹の老舗で、創業は江戸時代真っ只中の享保5年(1720年)頃とされます。8代将軍徳川吉宗公が治めていた頃に始まった鰻料理店で、およそ300年の歴史を誇る老舗です。
鰻が好物だった昭和天皇は、宮内庁御用達の名店として伊豆榮の味を愛していたといいます。また、明治の文豪である森鴎外が足しげく通ったとされるのも、この伊豆榮です。
伊豆榮の焼きの技術は門外不出で、300年間に渡って守られてきた伝統の技法が、職人によって代々の受け継がれてきました。
近くに不忍池(上野恩賜公園の中)があり、旅行者の方もゆったりとした時間を過ごせます。