イギリス王室御用達(ロイヤル・ワラント)は、イギリス王室が認定証を与えることによって名乗ることが出来るようになります。現在、その認定証を与えることが出来る人物は、エリザベス女王2世(2022年崩御)、エディンバラ公(2021年薨去)、チャールズ国王の3人です。故エリザベス皇太后(1900-2002)も認定に関わっていました。
イギリス王室御用達の歴史はとても古く、その最初の認定は1155年にヘンリー2世によってされたと云われています。王室の身の回りの世話をしていた業者や、王室に特に気に入られた業者に与えられてきました。
イギリス王室御用達の認定を受けるということは、いわば王室公認のお墨付きを得ることを意味し、そのお墨付きを得た業者は非常に信頼性のある業者であるといえます。認定されている間は業績も確実に上がります。
認可を得るための審査は言うまでもなく厳しく、一度イギリス王室御用達の認定を受けた業者でも、5年ごとに厳正な再審査が行われるため、その認定を維持し続けることも容易ではありません。そのため、毎年数十件の取り消しがあるそうです。
毎年数十件の認定取り消しが行われる厳しい認定ではありますが、中には200年以上前から認定を維持し続けている業者もいくつか存在します。
現在では約800の業者がイギリス王室御用達の認定を受けています。事業規模などはあまり関係なく、数人規模の小さな商店でも認定を受けています。
ベルギー王室御用達も、イギリス王室御用達と同様に、ベルギー王室が認定証を与えることによって名乗ることが出来るようになります。
ベルギーといえばチョコレートが有名ですが、やはりベルギー王室御用達に認定される業者もチョコレートメーカーが目立ちます。
認定に関しても、イギリス王室と同様に5年ごとに厳正な再審査が行われています。現在では約100の業者がベルギー王室御用達の認定を受けています。